神奈川・茅ヶ崎の児童養護施設=癒しのための巣づくり

07.2003 新しい家 デザイン・コンセプト

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児童養護施設
サーフサイドセヴン茅ヶ崎ファーム

子どもたちのための新しい家をつくります
2003.1
キィーワードは
「おれんち」「あたしんち」
子どもたちにとって、児童養護施設は、「第2の我が家」、「もうひとつの家族」とも言えるものです。中には、ここで18年暮らす子もいるのですから。

しかしどの子も、決して望んでやってきたわけではありません。今回の建築には、ほんとうの家族とは離れて暮らしていても、せめて「おれんち」、「あたしんち」と呼べるような「家と暮らし」に近づけたいという願いを込めています。

”普通の家”での、”普通の暮らし”
できるだけ
小さい集まり、

できるだけ
家庭に近い暮らし
をめざします。

====== 以下は、その基本コンセプションです。======

 

理念はロマンあふるるものを描き
ものはクリティカルに考え
文はポエティックに紡ぐ
嗅覚を研ぎ澄まし
イマジネーション豊かに語ろう

 

サーフサイドセヴン茅ヶ崎ファーム(児童養護施設 茅ヶ崎学園)デザイン・コンセプト 

「新しい家と暮らし」
2003.1

 

サーフサイドセヴン茅ヶ崎ファームは

子どもたちが集まって暮らす、小さな農場です。

この小さなファームには

幼児から18歳まで、それぞれ事情の異なる子どもたちが集まっています。

家庭の事情、健康上の問題、知的・身体的な障害・・・。

ファームの提供しようとするものは

安心と休息。

その根幹を成すものは

子どもと職員の、1対1の個別的関係です。

集団としての扱いを極力排し、

人と人とのかかわりを丁寧に伝える。

何よりもまず、自分自身を大切に感じられるように

それからやがて、隣にいる仲間に気づき

相手との関係を測れるようになってほしい。

その暮らしを包むのが「家」。

普通の「家」の持つサイズと機能。

自分の領域が脅かされる心配の少ない小さな集団で

年齢差のある仲間との共生から得られる秩序感や連帯感。

寝て起きて食べて遊んで・・・

暮らしの各シーンは家単位で行われます。

ファームでの暮らしと、地域の学校へ通うこと

これらがすなわち、人間関係、社会生活の学習です。

自分が自分であることを確認できる暮らし

自分が社会の一員でることを実感できる暮らし

自分も人の役に立っていると誇れる暮らし。

自分を愛し、そして互いに助けあえる心を育ててほしい。

それがファームの願いです。

ファームの役割

児童養護施設として
情緒への働きかけ
”普通の家”の”普通の暮らし”
心理への働きかけ
心理療法を通じた自己表出の手がかり
親子関係の調整
親子生活室を利用した家庭復帰の模索
実習生の育成
子どもとの生活体験を通じた現場実習
緑の保全
松の緑、雑木の緑、草の緑、そして野の花・・・。
のあるところに生き物は集まる。
鳥たち虫たちの喜ぶ土地であれば、子どもたちにとっても、必ずや癒しの場となる、と信ずる。緑の中で憩う、安らぐ。わが茅ヶ崎の誇るべき松の緑さえも、人々の暮らしのためにはジャマモノとしていとも簡単に切り倒されてしまう。
現代社会では省みられることの少なくなった緑。私たちに残されたこのわずかな命の証を、あたら踏みにじることなく、自然の営みに寄り添った生き方を、ファームとしていかに体現しうるか。
★今ある緑を、可能な限り保全し、かつ、さらなる育成に心をくだく。
★建物全体を、できるかぎり緑で覆う。
屋上緑化壁面緑化

■建物緑化のもたらす効果■
住み心地や、
ランニングコストに関するもの。
■建物の断熱、遮熱効果
冬は保温。
夏は遮熱、冷却。

■湿度の調整効果
■生理的・心理的効果
アロマセラピー
(植物揮発成分の薬利作用を利用)、
ホーティカルチュラルセラピー
(園芸療法)など、
人の心に作用する効果が大。
耐用年数に関するもの。 ■建物躯体の保護効果
環境に貢献するもの。 ■大気の浄化効果
■気温の上昇抑制効果
■騒音の低減効果
■防火・防熱効果
(延焼遮断帯)
◆地域との交流 (地域の社会資源として)
地域の“井戸端”として
向う三軒両隣り、井戸端会議に花が咲く・・・
あたかも公園のように、あたかもカフェのように、地域の人が、日向ぼっこ、茶飲み話で気楽にくつろげる場としてあること。ファームの子どもたちは地域の一員である。子どもたちが地域に支えられて生きているように、ファームの機能、空間もまた、地域にとっては有用な社会資源であること。ファームを基点として、地域の人同士の接点が広がってゆく、それもまたファームの存在意義。
★インターネット環境の開放
★情報の交換
(掲示板的な役割)
★人材の紹介
(地域住民を「人材」)として紹介し合う「お助けマン」的システム)
★防犯意識の喚起
(地域住民同士を紹介し合うことによる防犯効果)
★職員の派遣
(地域活動へボランティア参加)
★会場の提供
(ガレージセール、サークル活動、町内会集会など)。
★備品の提供
(備品、資材を地域活動へ)。
高齢者との交流
ファームの子どもたちがそうであるように、たとえリタイヤした高齢者であっても、『社会の中で生きている』、『自分も役に立っている』と実感できる誇りある生き方のために、ファームがどのように利用されうるか。単なる弱者としてではなく、単なる受動的な福祉サーヴィスの受益者であるだけでなく、その残存能力を存分に発揮した、能動的な、行為の主体であり続けられる尊厳ある暮らし方のために、ファームがどのように在りうるか。ファームの子どもたちと、地域の高齢者たちとの相乗効果。たとえば・・・

高齢者は「生きてきた知恵や余裕」を、
子どもたちや職員はその「若さとエネルギィ」を、
相互にやり取りし合う。
そこには一方的な施しはなく、明確な存在の証明がある。

ボランティアとの交流
学生、社会人、家庭人、高齢者など、広い世代の人たちとの交流を図る。
文化の交流
    映画会、人形劇、演奏会、講演会、研修会などの開催。

住居 基本概念図

(2軒長屋)

 

★一軒の家     (子ども6)

玄関 バス トイレ×2
リヴィング
ダイニング
キッチン
二人部屋 幼児室
(宿直室)
一人部屋 一人部屋 一人部屋

幼児室(兼宿直室)は2軒で共用

男女混合、年齢縦割り

高校生・1
中学生・1
小学生・2~3
幼児・1~2

十軒の家 = 五棟の長屋
家担当職員 = 22名
(栄養士、調理員、
保育士、指導員、
非常勤含む)

◆できる限り“家庭に近い暮らし”に近づける。
少人数グループで、かつ物理的に小さいサイズの空間(=家)。
▼自分の領域が侵される心配が少なくなるように。
▼気分的に余裕を持てる(落ち着ける)ように。
▼多人数なるが故のストレスを軽減できるように。
イレギュラーな場面にも臨機応変に対応しうる(小回りが利く)ように。
▼集団の論理(一律的な規則。生活の時間割り化)を極力排除。
▼無理、わがままを通しやすい意識。
生活のいろいろなシーンを、子どもにも、職員にも、目に見える形で展開する。
▼生活のすべては、お金を支払うことによって成り立っていることを知る。
■電気代、水道代、着るもの食べるもの、交通費、建物の修繕費・・・
「先月、電気代使いすぎだよ、ホラ」という会話。
▼生活のすべては、“手間がかかる”ことを実感する。
■食事は自動的に出てこない・・・泥のついたままのダイコン、ヒゲのついたジャガイモ、頭から尻尾までの魚・・・。
これらの食材が目の前で調理される。洗う音、切る音、煮立つ湯気、焼ける匂い・・・。調理をすればキッチンが汚れる、掃除をしなければたちまち不潔に・・・。集団給食で、調理場から出てくる食事を食べていたのでは実感できない。
●食事は、生きること、育つことの最大の営み。
▼食事を中心としたコミュニケイション。
朝、昼、晩・・・ 調理しながら、食事しながら、そして食後の団らん・・・。調理している職員の横で、「きょう体育の時間にね・・・」と話しかける子。
「ただいまー、きょうの夕飯なに?」と帰ってくる子。
「このグラタン、味うすくない?」、「あー、かもね。でも塩の取りすぎもよくないんだよねー」
小さな人数で食卓を囲み、穏やかにゆったり食べる時間をコミュニケイションの重要な手段として大切にする。
年齢の縦割り構成。
▼年齢差のある仲間との共同生活から期待するもの。
自分の領域が侵される心配の少ない状況(「同年齢のライヴァル」が少ない)を作り出すことで、精神的余裕を感じさせる。
「甘えのライヴァル」は一軒にひとりかふたり、という余裕。
少ない人数の中でなら、他人との差異、多様性を許容しやすい。
「譲歩の感情」や「距離感」、「秩序感」を体得しやすくする。
『チビじゃあ、しょうがねーか』
障害のあるなし、体力差、能力差を目の当たりにすることで、互いの差異を認知しやすくする。
年齢差のある子ども同士が、成長の過程を互いに実感しやすくする。
みんなでTVを見ていると、何やらかぐわしき匂いが・・・。
「ウッ、くせー。だれだよ!」、「○○ウンチじゃない?」、「○○、パンツみてみようか?」
小さい子の世話をすれば、年上の子にとっては、それが自己満足とも、癒しともなる。
『自分も役に立っている』
男女、また各年代が混在し、価値観、興味の対象、悩みや不満、生活時間などの多様性がありながらも、ゆったりとした時間の流れる生活。
そんな中から
衝突や我慢ばかりでない、やわらかな関係を・・・
年長者としての“いたわりの感情”や“自覚”の萌芽を・・・
年少者なりの“背伸び”や“学習”を・・・
・・・期待する。

 

▼ルールや約束は生活の必然からくるものであり、答えは一つではない、臨機応変に対応しうるという意識を(子どもも大人も)持つ。
▼協調性、連帯感が生まれやすい状況をつくる。

▼暮らしの中で生じる軋轢や不満が、集団生活なるがゆえなのではなく、“普通のこと”として自然に受け入れられる暮らしを創り出すこと。
(生活上の規則や制限は一般家庭でもあるにもかかわらず、『集団であるが故』と感じて反発する場面は多い。)
▼職員との1対1の関係性から
集団として一律に扱っているのではなく、“あなたと向き合っている”と伝える。職員は“役割としてある”のではなく、“人間としてここにいる”と感じさせる。
▼この小さな共同体の、『自分も一員である』、『自分もこの暮らしを支えている』と実感できるような暮らし方を工夫する。
(電気水道代を節約すること、お手伝いすること、人が喜ぶ顔を見ること・・・)
▼意図的(教育的?)なプログラムや効率優先のシステムではなく、人の暮らし、自然でごくありきたりの暮らしであることこそを大切にする。
職員の働き
「食う、寝る、クソする」、それに「そうじ洗濯」、
これが暮らしの原点。「子どもたちがファームで暮らすこと」をすなわち「成長」と捉えるなら、
職員の働きとはすなわち、
職業として“分業化(専門化)”してゆくことではなく、
「生活者として寄り添う」、「生活全般を共に創り出す」ことであり、それこそを「自立援助」と捉えることができる。

 

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