高2 M ♀
2002

わたしは、七月二十九日から八月十一日までの二週間、「ユースK=DAY・海外体験研修プログラム」に参加した。この「ユースK=DAY」のプログラムは、オーストラリアでホームステイをしながら英語や高齢者福祉のことを学ぶものだ。なぜ私がこのプログラムに参加しようと思ったかというと、高齢者福祉に興味を持っていたからだ。又、日本と外国の老人ホームや介護の仕方がどのように違うのかという疑問を持ったのも理由の一つだ。

オーストラリアでは、まず、ヌーサの自然環境について学んだ。ビーチやホテル内の木では、コアラを見ることもできた。ビーチは言うまでもなく、町の中はとてもキレイで、野生動物を見ることもできた。私は、ヌーサの人々が環境のことを真剣に考え、行動した結果が現れていると感じた。

三日間ヌーサで過ごした後、研修先の学校へ行き、ホストファミリーと対面した。私のホストファミリーは、四才の双子の男の子と犬がいる家庭だった。私が滞在している間、皆、とても親切にしてくれた。なかなか英語を使って話が出来なかったが、一生懸命話を聞いてくれたこと、時には、日本語を使ってくれたことがとても嬉しかった。四才の男の子とも仲良くなり、食事もとてもおいしく食べることができた。しかし、数日後には和食が食べたくなり、他には日本のお風呂に入りたいと思うことがあった。

学校では、多くの友達ができ、楽しく過ごすことができた。オーストラリアでは、小学校教育が七年、中、高校教育が六年となっており、日本とは教育年数が違う。又、モーニングティという習慣があり、午前中、お菓子などを食べる時間がある。更に、ダンスや演劇が授業に組みこまれており、日本との違いに驚くばかりであった。オーストラリアで実際に授業に参加し、日本の学校よりも楽しいと感じた。

さらに、オーストラリアの高齢者福祉を学ぶために、老人ホームを訪問した。とても短い時間の訪問だったので、うまく接することができなかったが、多くの笑顔が見られ、少しの時間でも仲良くすることができたことが嬉しかった。

私の見学に行った老人ホームには、私が見学した日本の老人ホームにはない、メディカルセンターなどさまざまな生活に必要な設備が整っていた。又、日本では、入所者にとって第一の家になってしまう老人ホームが、オーストラリアでは、自分のしたいことが自由にできる第二の家になっていた。日本には、このような老人ホームは数少ない。確かに、オーストラリアのような老人ホームはあるが、設備は、あまり良くない。もっと自由にでき、設備の整った老人ホームが増えればと私は思う。

このプログラムに参加して、私は自分の視野が広がったと感じる。本や教科書で勉強しても、実際は印象が違うということを、自分の体で感じることができた。私にこのような機会を与えてくださった、神奈川日豪協会の方々、県民共済の方々、神奈川県児童福祉課の方、児童相談所の方、学園の人達には感謝の気持ちでいっぱいである。又、オーストラリアで、英語の全く使えない私に笑顔で話しかけ、親切にしてくれた多くの人々と出会えたことは、私にとって何よりのプレゼントになった。そして、英語であまりコミュニケイションが取れなかったくやしさをバネに、もっと英語を勉強し、英語でコミュニケイションが取れるようになりたいと思う。このプログラムで学んだことは、将来就く仕事に必ず役に立つと確信している。本当に貴重な体験ができてよかった。私にとってこのプログラムは、忘れることのできない大切な宝物となっている。